タイ観光スポット(ラヨーン県ナムプラー工場)
 のお話


                            2005年9月吉日 
【タイと言えばナムプラー】
 タイ料理を作るときに欠かせない調味料:ナムプラー(直訳:魚の水)
 魚から作った醤油、魚醤(ぎょしょう)のお話です。

 日本でも東北には[しょっつる鍋]と言う、ハタハタを使った鍋に魚醤
 を使うことでが有名ですが、タイでは一般的に使われている調味料
 の王様がナムプラーです。

 今回はSさんお休みを利用してチョンブリ県のお隣のラヨーン県の
 海辺にある古式ナムプラー製造をしている工場へ見学に行って参り
 ました。同行した友人が以前からナムプラー工場を見たいと言って
 いたのですが、タイ語で交渉する自信がないとのことで、一緒に行く
 ことになったのです。

 訪問した工場は、「ローン・ナームプラー・タンスンハ」と言う20メー
 トル×50メートルほどの大きさの工場でした。

 この工場の操業は60年前で、オーナーはルースチャーイさん30代
 半ばの方でした。製造方法は古式製法を守っているとのことで、工場
 は小さかったですが、工場の中?沖縄の泡盛工場の様な雰囲気で
 した。

 工場は写真の通りOPENタイプで、コンクリート製の桶が何十個と並
 んでおります。突然訪れての工場見学いらいでしたが、オーナーの
 ルースチャイ氏は快く受け入れてくれたばかりでなく、ナムプラーの
 サンプル瓶もお土産にいただいちゃいました。(感謝です)

 
 
 工場の全景です、左のサボテン見たいな植物がドラゴンエッグ。工場
 の向こうはもう海。。。
 右はオーナーのルースチャーイさん、一番絞りのタンクを見せてくれ
 ました。親切な方だった。

 古式では、オーナーが手で持っている細いチューブを使って、自然に
 絞るそうです。 

 

 古式で時間をかけてナムプラーを絞ると、右の写真様な塩の結晶
 ができるそうな。

 

 工場の前の店舗(写真の人は同行した友人)と、いただいたナムプラ
 ーのサンプル瓶。
 ちなみに、工場のタンクは各6000リットルとのことで、毎月3タンクが
 販売されているとのことでした。 ナムプラーは「エラワンブランド=3つ
 の象の頭マーク」で卸しているそうです。もし見かけたら買って下さいませ。

【古式ナムプラーの作り方】
 海から取ってきた魚に、海水と同じ濃度の塩水と、酵母を加え自然発
 酵して作ります。 1番絞りは、2年ほど熟成させ、そのまま瓶詰めして
 販売、2番絞りは1番絞りと砂糖を加えて売ります。
 ナムプラー販売時に重用視されるのは、味はもちろんのこと、香りが大
 切だそうです。

 Sさん1番絞りのタンクの蓋を開けて見せていただきましたが、香ばし
 い香りで◎でした。
 
 絞った魚のカスは、近くの農家に卸され肥料に成るそうです、
 「塩分があるので肥料には難しいのでは?」
 に対して「ボイラーで熱を通してから肥料するそうで、この時に塩が飛び、
 プロテインが残り肥料になる」との事でした。

 最近のナンプラーの製造は、魚水に圧力をかけて作るとのことで、酷い
 所では、3番絞りと言う通常では使わない様な物に添加剤と着色料を
 加え作る工場もあるそうな。。

 ここの工場の製品は国内向けと言うことで、厚生省の出先機関にサン
 プルを提出して衛生面をチェックしているそうですが、古式製造を守っ
 ている限り、衛生面の心配はないそうな。

 製造で一番難しいのは、雨期に水揚げした魚に雨水が当たると鮮度が
 落ちるとのことで、この季節は、気を遣うそうです。

 それにしてもナムプラー製造に2年もかかるとは思っても見ませんでし
 た。

 工場を後にしたSさんは、ナムプラーの香りを持って、そのまま海辺
 のシーフードレストランへ直行でした。

 食べた料理
  ・プラガオ・サムロット :ガオという魚を揚げて、甘辛ソースをかけた物
  ・プーヌン         :渡り蟹を蒸し茹でにしたもの。
  ・グンオップ・ウンセン :エビとビーフンを鍋で蒸し焼きにしたもの。
  ・ソムタム        :熟していないパパイヤを千切りにしたサラダ。
  ・カオパット・タレー   :海鮮チャーハン

 お値段は、620バーツ=約1700円。。。もちろん、調味料はナムプラー
 。。。おしかった。
 渡り蟹は1キロも頼んだので、食べきれず、お持ち帰りとなりました。

 

 いらっしゃいませタイランド。